夏場になるとどこからともなく湧いてくる大きなクロゴキブリ。
ゴキブリが一匹いただけで夜も安心して眠れないという方も多いと思います。駆除に失敗したとなると不安で仕方なくてまともに寝られないでしょう。
人によっては明かりを全部つけたまま寝るという方もいるはずです。
ゴキブリは夜行性で暗い所を好む上に臆病なので、明かりをつけっぱなしにすると目につくところに現れにくい特徴があります
そんな黒ゴキブリをできる限り確実に駆除する方法、逃がさずに駆除するにはどういう殺虫剤・方法を使えばいいのか紹介します。
家庭に侵入するゴキブリのほとんどがクロゴキブリ
一般家庭に侵入してくるゴキブリのほとんどはクロゴキブリです。
成虫だと大きく黒光りしている不快な姿形なので嫌でも覚えている方は多いでしょう。
家に侵入にしてくるゴキブリのほとんどがなぜクロゴキブリなのかという話ですが、クロゴキブリは4~5ヶ月も生きる比較的長寿なゴキブリであり、餌を求めて活発に色んな所を移動するのです。
餌を求めて移動した結果、家の中に侵入しリビングやキッチンなどで目にすることになるのです。
クロゴキブリに有効な殺虫剤とは?
一般家庭であればクロゴキブリの駆除に殺虫剤を使うわけですが、クロゴキブリの有効な殺虫剤はピレスロイド系の殺虫剤となっています。
ピレスロイド系の成分は選択毒性といって、特定の生物のみに高い特徴を発揮する性質を持っています。
この高い毒性を発揮する生物というのがゴキブリを含む昆虫などであり、ゴキブリ駆除に非常に有効なのです。
- ゴキブリムエンダー
- アースジェット
- フマキラーA ダブルジェット
- キンチョール
ゴキブリを含む昆虫には選択毒性持ちのピレスロイド系の成分が有効ですが、人体にはほぼ無害同然(ピレスロイド系成分に強い分解酵素を持っている)であるため、安心して使えるのもメリットのひとつです。
そのため、クロゴキブリの駆除をするなら先ほど紹介したアースジェットやキンチョールなどの殺虫スプレーを使うのがベターなのです。
ピレスロイド系の殺虫剤を使っても即死しない理由
アースジェットやキンチョールなどをゴキブリに使ってもなかなか死なずしぶとくもがき続けているのを見たことがあることが多いでしょう。
これはゴキブリがしぶといかどうかとは別で理由があるのです。
ピレスロイド系の成分をゴキブリに対して非常に高い致死性を持つ成分のですが、やや遅効性なのです。
効き目が遅れてあらわれること、すぐには効き目が出ず、時間が経ってから効いてくることを意味する語。
「遅効性(ちこうせい)」の意味や使い方 Weblio辞書
そのため、アースジェットなどを噴きかけた直後は暴れまわり、しばらく経つとゴキブリの体内に入りこんだピレスロイド系の成分が一気に死に追いやるのです。
これが、ピレスロイド系の強力な殺虫剤を使ってもゴキブリがしばらくもがき続ける理由です。
市販されているゴキブリの向けの殺虫剤のほとんどはピレスロイド系なので、殺虫剤を使っても即死せずしばらく暴れ回るのです。
アースジェットキンチョールのなどのゴキブリ向け殺虫剤は「効き目が悪い」のではなく、「遅れて効果がやってくる性質の成分が使われている」が正しいので勘違いしないようにしましょう。
クロゴキブリを即死させる方法
ゴキブリを手軽に殺せる殺虫剤はピレスロイド系で遅効性があるので、即死させることができません。
ですが、できればゴキブリ暴れ回らずに即死させたいという方も多いでしょう。身体が大きいクロゴキブリだとなおさらです。壁を這いずり回って上から落ちてくるなんてことがあったら大パニックです。
そこで、クロゴキブリを即死させる方法をいくつか紹介します。
洗剤をかける
洗剤を書きたところでゴキブリが動きづらくなるだけであまり意味がないと思うかもしれませんが、ゴキブリにとっては生死を分ける問題なのです。
洗剤をゴキブリにかけることによってゴキブリの脂を洗い流すのですが、その洗剤がゴキブリの気門を塞いで窒息させるのです。
通常時であればゴキブリを覆っている脂が気門に水が入らないようにしてくれているのですが、洗剤によって脂が溶けて気門に詰まるため、呼吸できなくなり即死するのです。
即死するといっても気門がふさがってから数秒かかりますが、殺虫剤を使うよりかは早く死に至ります。
洗剤は液体洗剤ではなくバスマジックリンなどの泡立ちスプレータイプで構いません。ゴキブリに液体洗剤を直撃させるのは難しいほか、泡立ちスプレーだとゴキブリの動きも鈍くなるのでおすすめです。
熱湯をかける
ゴキブリに熱湯をかけたら即死するという話は有名ですが、この話は事実なのです。
ゴキブリは湿った暖かい場所を好みますが、熱すぎるものには弱いのです。
これには当然理由があるのですが、熱湯をかけることによってゴキブリの体を構成するタンパク質が崩壊して即死するのです。
即効性は洗剤よりも圧倒的に高いです
熱湯の温度は50度以上で気絶・70度以上で即死レベルとなっており、床や壁に広がった熱湯に触れただけでも即死します。
熱湯につけた雑巾でもOK
ゴキブリが即死する理由は水ではなく熱すぎることなので、70度以上の熱湯につけた雑巾やキッチンペーパーなどをゴキブリの上にかぶせるだけでも、熱湯と同じ効果を発揮してゴキブリが即死します。
熱湯をかける場合は水浸しになってしまいやすいので、できるだけ後処理をラクにしたい場合は給湯器などで用意した熱湯をかけたキッチンペーパーや雑巾などを使ってゴキブリを駆除するといいでしょう。
叩き潰す
最もシンプルかつやりたくない方法でしょう。
思いっきり叩き潰せばゴキブリは確実に即死しますが、モザイクをかけたくなるようなゴキブリを後処理する必要があります。
体液が飛び出していることなどを想像するだけで悪寒がするくらい絶対にやりたくない方法ですが、確実に倒せる方法の1つでしょう。
殺虫剤を駆除方法なので、他の昆虫や爬虫類などをペットとして飼育している方にとっては安心できる駆除方法といえます。
潰れたゴキブリの処理をすることに抵抗がないならオススメです。
掃除機で吸い込む場合は注意
掃除機でゴキブリを吸い込むとものすごいG(重力)がかかるので生命力の高いゴキブリでも動かなくなります。
ですが、動かなくなるだけで死んでいるわけではなく、気絶しているだけであることがほとんどです。特に紙パック式だと死なないことが多く、掃除機で吸ったまま放置すると紙パックの中でゴキブリが繁殖して中から出てきます。
サイクロン式であれば色んな所にぶつかって死ぬことが多いですが、100%死ぬわけではありませんし、死んだとしてもバラバラになったゴキブリが入ったダストカップを洗うことになります。
掃除機でゴキブリを吸うのはカンタンですが、駆除向きではないので注意しましょう。
特にやってはいけないのが、殺虫剤のスプレーを掃除機に吸わせることです。殺虫剤に使われているガスは可燃性ガスなので掃除機内で発生した火花に引火して爆発する可能性があります。
殺虫剤を使う時は紙パック・ダストを取り外してからスプレーして掃除機内に殺虫剤のガスがたまらないようにしてください。