テレワークが普及するにあたって、テレワークうつに悩まされる人が急増しています。自宅で自分の好きな環境で仕事ができると喜ぶかもしれませんが、実はうつになってしまうリスクがはらんでおり、うつにならないための習慣を知っていないと、何をするにもネガティブ思考になってしまって仕事どころではなくなってしまいます。
仕事だけでなく私生活にも支障が出てくるでしょう。そこで、テレワークでなぜうつになってしまうのか、うつ病に鳴らないためにテレワークならではの取り組み・習慣について紹介します。
なぜテレワークうつが発生する?
仕事場も休む場も自宅
これまでオフィス勤務していた方は、自宅が数少ない安らぎの場所でした。オフィスでは仕事をし、自宅では仕事のことを忘れてゆっくり休むということができました。
ですがテレワークになると、仕事をする場所と仕事を忘れて休める場所が全く同じ場所になってしまいます。そのため自宅にいるのに仕事のことを忘れることができず、無駄に精神が疲弊してしまうのです。
自宅でいつでも仕事ができる環境でもあるため、いつでも仕事の連絡が来てもおかしくないという状況であり、
- 家を離れているときに連絡が来たらどうしよう
- 気を抜いていることがバレたらどうしよう
ということをテレワークに慣れれば慣れるほど考えてしまいがちです。
太陽光不足
テレマークではなくオフィス勤務していた時代なら、仕事がある日は毎日外出し日の光を浴びていたはずです。ですが、テレワークになると一切外出しない日が増えるため、日光を浴びる日・時間が大幅に減少します。
日光を浴びると脳内にセロトニンという神経伝達物質が分泌されるのですが、このセロトニンにはこのような効果があります。
- 疲労回復
- 慢性的ストレスの回復
- イライラ感の減少
- 向上心の増加
- 睡眠品質の向上
というように、メンタル面で大きな影響を及ぼしています。逆にセロトニンが不足すると、
- 疲労が取れない
- 何も意欲がわかない
- 協調性の欠如
- うつ症状
- 不眠症
といった症状が起こるようになります。
オフィス勤務時代は何も意識せず出勤時に日光を浴びていたため、脳内にセロトニンが分泌されて精神が安定していたのですが、テレワーク化によって日光を浴びる機会が大幅に減少するためにうつ症状のような精神が弱っている状態になりやすいのです。
集中できないことによる悪循環
自宅で仕事をする場合、テレビや本・ゲームなどの娯楽アイテムが周りにたくさんあります。
「ちょっとだけ」という気持ちで仕事から離れてテレビや本などを見てしまうと、それが癖づいてしまって仕事効率が大幅に低下することがあります。
仕事しないといけないのについ誘惑に負けてしまうという焦燥から精神面が不安定になってしまい、夜寝たくても頭から仕事のことが離れない・このまま解雇されてしまわないかといった不安に襲われてテレワークうつになってしまうのです。
コミュニケーション不足
一人暮らしの方がテレワークをする場合、人と接する機会が大幅に減少します。特にコロナ禍の今は友人と直接会って遊んだりすることも控えているでしょう。
コミュニケーションが不足すると誰かに自分の思っていることを口に出すことが少なくなってうつ病のような症状を引き起こしてしまうことがあります。特に高い責任力を求められる管理職がテレワーク化によってコミュニケーション不足に陥ると、いつも通り仕事をこなしているにも関わらず本当にうまくできているのだろうかといった不安・焦燥感に襲われることになります。
テレワークでうつ病にならないための習慣
散歩をする
散歩をして日光を浴びることも大切です。日光を浴びることでセロトニンが分泌されて精神面が安定するほか、朝早い時間~午前中に日光を浴びると夜には睡眠ホルモンが分泌されてきて寝たい時間に熟睡できるようになります。
散歩をすることで身体全体の血行も改善されるため、うつ病予防だけでなく集中力の向上にも期待できます。1日5分だけでもいいので散歩をするといいでしょう。
たまには違うところで仕事をする
ノートパソコンを使って仕事をしているのであれば、カフェなどいつもとは違う環境で仕事をするのも良いでしょう。いつもと違う環境で仕事をすることで気分が良くなり、うつ病を引き起こしにくくなります。
スターバックスなどのカフェでも構いませんし、個人経営の喫茶店・マクドナルドなどのファストフード店など仕事ができる場所であればどこでも構いません。
ただしオンライン会議は難しいので会議がある日時だけは自宅で仕事をするようにしましょう。
世間話をする
ネガティブ思考になることが増えてきたと思ったら誰かと世間話でもするといいでしょう。話す相手は家族でも友人でも誰でも構いません。
人と話すことで気持ちがリラックスされてスッキリすることがあります。話すのが好きなのにテレワークのせいで人と話ができなくてストレスが溜まるという方は、仲の良い同僚とカフェで一緒に仕事をするなどをしてリフレッシュするといいでしょう。
人と話すのが苦手で余計にストレスが溜まる人は逆効果になる可能性が高いのでやめておきましょう。そういう方はTwitterなど自分にとって居心地がいいところでチャットなどで適当な話でもするほうがおすすめです。
心療内科に相談する
一刻も早く今の症状を何とかしたいと言うのであれば精神科に相談しましょう。心療内科に相談すると習慣のアドバイスをもらえたりするほか、自己制御できないくらいうつ症状が悪化している場合は薬をもらえることがあります。
精神科の先生に今の悩みを話すことで気持ちがスッキリして冷静に考えられるようになることも珍しくないため、病院の先生と話す目的で精神科に行っても問題ありません。
心療内科では保険が使えますし、会社の保険に入っていたとしても何処の病院に何お理由で行ったかについて会社に通知されることはないため、バレることはありません。
オフィス勤務と違ってテレワークの場合は仕事場(自宅)を離れやすいため、病院に行きやすい環境でもあります。ですので心療内科に相談したいというときは積極的に相談しに行きましょう。
ただし心療内科は人が意外と多い(認知症の診療・治療など病院に通いやすい老人が利用することが多い)ため、予約なしで即日対応してくれる病院は稀です。事前に予約しておきましょう。
数週間に一回はオフィスに集まれるようにする
これは会社の方針で決めないといけないことですが、テレワークが長期化する可能性がある場合は、数週間に一度はオフィスに全員で集まるといいでしょう。このときいつも通り業務をこなしてもいいですし、コミュニケーション不足にならないためのカンタンな会議だけでも構いません。
一回だけでもいいので仕事でよくあっている人と直接会うことで気持ちがリラックスできるため、社員のメンタルケアのことを考えて1週間~1ヶ月に1回から数回程度集まる機会を設けても良いかもしれません。
ただしコロナ禍で反対意見も多数出てくる可能性は極めて高いため、集まる目的などをしっかり論理的に明確化してから行うようにしましょう。
うつ病はテレワークの天敵!しっかり対策しよう
テレワークをする方にとってうつ病は天敵です。気づいたときには自分の感情を整理できず、指摘されて初めてうつ病になっていることに気づくということは珍しくありません。
うつ病になると仕事に集中できなくなるので首を着られる可能性がありますし、裁量労働制のあった場合は単純に収入も減ってきます。いいことは何一つないのでうつ病ならないように散歩することを習慣づけるなどうつ病になりにくい対策をするようにしてください。
うつ病対策さえできればテレワークは自分のペースで仕事を進められる最高の環境ですので、少しずつ慣れていくようにしましょう。