インターネット通信を匿名化・暗号化して安全に利用したい。そのためにVPNを利用しよう!と考えたりしますよね。
ですが、「VPN=安全」ではないということは知っていますか?
そうです。VPNは絶対に安全とは限らず、個人情報が盗まれてしまう可能性があります。
特に無料VPNにそういった危険性が潜んでいるので、無料の VPN を利用する危険性やデメリットを見ていきましょう。
無料 VPN を利用する危険性
無料VPNを利用する危険性は非常に多くあります。知らずに使っていた方からすると結構怖いものばかりですので、必ずチェックして下さい。
個人情報が売られるリスク
無料VPNの場合、VPN利用ユーザーの個人情報を抜き取って売却している可能性があります。
VPNというのは必ずVPNサービスを提供するためのサーバーが必要なります。
ここで言うサーバーとはデスクトップパソコンみたいなものですね。
このような物理的なサーバーが必要であるため、サーバー購入費用や電気代などの初期費用・維持費が発生します。
有料VPNなら、有料プラン加入者から得た収益を使って運営できますが、無料VPNだとそういった収益を得られません。
では一体どうやってVPNサーバーを運営しているのかというと、先ほどもお伝えしたようにVPN利用ユーザーの個人情報を売却して収益を得ています。
- アプリ内購入情報
- 端末情報
- ブラウザ履歴
- 様々なアカウントのID・パスワード
- 画像や動画などのメディアファイル
- Wi-Fi接続情報
- 電話番号
- 送受信されるあらゆるデータ
こういった情報が勝手に盗まれて売却されている可能性があります。
上記したものは「VPN Master」という無料VPNが実際に許可なく無断で収集していたデータです。
「無料なのに安定しているVPNが利用できて超快適!」と思って使っていたら、お金ではなく個人情報を支払っていたということが多いので、無料VPNは基本的に使うべきではありません。
有料プランが存在する無料VPNはアリ
一つ付け加えておくと、制限付き無料VPNと全機能使える有料VPNの両方を提供している場合は安心してもいいでしょう。
この場合は有料プラン加入者から得られる利益を使ってVPNサーバーが運営されているので個人情報が売却されているリスクは限りなく低いです。
- カスペルスキーセキュアコネクション
- Hola VPN
- Tunnel Bear
こういったVPNだとたとえ無料であっても信頼性はとても高いのでおすすめです。
ただし無料版では1日の通信量が決められていたり、通信速度制限・接続先を選択できないなどの無料版特有の制限が設定されている可能性があるので、その点は注意しましょう。
セキュリティが脆弱
無料のVPNは通信が暗号化されていないことが少なくありません。
暗号化されていないと、
- 一体どこのサイトに接続して
- どのような情報を送信してるのか
といったことがVPNサーバー運営者に知られています。
また、そういった暗号化されていないVPNはハッカーの標的になることも多いため、VPNサーバー運営者に悪気はなくても第三者の攻撃により個人情報が盗まれる可能性があります。
ここでいう個人情報とはクレジットカード情報やパスワード情報など、絶対に知られてはならないものも含まれているので、到底無視できるものではありません。
実際にオーストラリアの政府研究機関が世界中のVPNを調査したところ、
- 全体の18%が、通信を暗号化していない
- 全体の84%が、VPN 利用ユーザーの個人情報を流出・盗難している
- 全体の38%が、マルウェア感染やフィッシング詐欺に利用されている
- 全体の80%が、本来であれば必要ないユーザーIDやメール内容な・メディアファイルなどへのアクセスを要求している
といった事実が判明しているため、無料VPNを使用する場合はそれ相応のリスクを背負う必要があります。
運営元が不明なことが多い
無料の VPN はVPNサーバーの運営元が不明であることが多いです。
運営元が不明だと、個人情報などの重要な情報だけ盗み取り、満足したらトンズラするといったことが可能であるため、運営元が不明というだけで危険性が高いです。
例えば、日本ユーザーに人気の無料VPNアプリ「VPNネコ」は運営元を調査したらなぜか中国のショッピングサイトに繋がったという事例もあったので、たとえダウンロード100万回超えの人気VPNでも、運営元が不明なVPNは使用すべきではありません。
有料VPNを利用するメリット
無料VPNは個人情報流出などのセキュリティリスクがたくさんあるということが分かったかと思います。
では逆に有料VPNのメリットは一体何なのでしょうか?
運営されているVPNサーバーが安定している
大きなメリットの一つが、運営されている VPN サーバーが安定していて接続が切れにくい、十分な速度が出るということでしょう。
理由は単純で、有料VPNサービスで得た収益をサーバーの強化や維持に回すことができるので、強力なサーバーを何台も用意できるのです。
そのため、無料VPNよりも快適なVPN環境を提供でき、VPNに接続しているとは思えないくらいの速度を出すことができるのです。
参考程度にですが、こちらはカスペルスキーセキュアコネクション(有料VPN)を使ってアメリカのVPNに接続した際の通信速度です。
無料VPNだと1Mbps超えたらいい方と思うかもしれませんが、有料VPNだと100Mbps超え(Youtubeを4K画質で視聴できるレベル)を出せるVPNが存在するので、通信速度の面で不満を感じている場合は有料 VPNがいいでしょう。
個人情報売却リスクが少ない
「個人情報売却リスクが少ない」とやや曖昧な表現にしましたが、実際のところは皆無と言っていいでしょう。
個人情報を勝手に盗んで売却するというのは大きなリスクをつきまとう(セキュリティ研究機関などの調査でいずれバレる)ため、下手にリスクを背負うことはありません。
毎月数千万円の売上があって借金も抱えてもいないのに、1000円盗むなんてリスクは取りませんよね?
それと同じように、わざわざ取る必要のないリスクを負ってまで利用者の個人情報を取るメリットがないのです。
運営元が実在している
有料プランを提供しているVPNサービスは必ず運営母体が実在します。
というのも、運営が実在していないと銀行口座などの兼ね合いから収益を受け取ることができないので、所在不明のまま有料プランを提供することは難しいのです。
そのため、運営元を隠して不正を企むことも難しく、意図的に個人情報を盗み取る運営はいないでしょう。
安全性重視なら有料VPNを利用すべき
無料VPNを使っていると、VPNサーバー運営者に何をされているかわかりません。
そういったリスクが怖いのであれば、安くてでもいいので有料VPNを使うようにしましょう。
ここまででカンタンに解説してきたように、有料VPNだと、
- 運営されているVPNサーバーが安定している
- 個人情報売却リスクが少ない
- 運営元が実在している
といった特徴があるので、VPNユーザーに不利益が及ぶ行為(個人情報を盗んで勝手に売却するなど)はないでしょう
とにかく安全性が欲しいのであれば、日本ユーザー向けにも提供しているVPN(公式サイトが日本語に対応しているVPN)を利用するといいですね。
公式サイトが日本語に対応している有料VPN | |
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カスペルスキーセキュアコネクション | 2,900円 |
Avastセキュアライン VPN | 1,760円~8,280円 |
NordVPN | 83.88ドル(約9,000円) |
セカイVPN | 12,000円 |
個人的には、私も使用しているアバスト セキュアラインVPNがおすすめです。海外サーバーに接続しても100Mbps以上の速度が確認できるほか、運営元がセキュリティの実績が豊富なカスペルスキーですので安心して利用しています。
1ヶ月あたり250円程度で利用できる上に1ライセンスだけでパソコン・スマホで同時に5台まで利用できるのでコスパも最高です。